[第5回公開ワークショップ/西アフリカ・クラスター第1回研究会]「ナイジェリアにおける地域紛争の最新報告~資源開発地域とイスラーム地域での地域紛争」 (第5回Kyoto University African Studies Seminar (KUASS)との共催、2012年02月15日開催)

日 時:2012年2月15日(水)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室 (京都市左京区吉田下阿達町46)
共 催: 科学研究費補助金基盤研究(B) 「アフリカの地域紛争にみられる新兆候に関する研究:ナイジェリアの事例を中心に」
科学研究費補助金基盤研究(S) 「アフリカの潜在力を活用した紛争解決と共生の実現に関する総合的地域研究」

プログラム

・Dr. C. Ukeje(オバフェミ・アオゥロウォ大学)
「Nigeria: The Post-Amnesty Blues and the Future of Insurgency in the Niger Delta」
・Dr. M. Raufu(オックスフォード大学)
「Boko Haram: The long road to Islamic Terroism」
アブストラクト(PDF File)>>

報告

オックスフォード大学のA. R. ムスタファ博士には『ボコ・ハラム:テロリズムに至る長い道のり』、オバフェミ・アウォロウォ大学のC. U. ウケジェ博士には『ナイジェリア:特赦後の不安定要素とニジェールデルタ地域における暴動』と題する報告をしていただき、その後に質疑と討論をおこなった。前者の報告は、2009年以降、東北部ナイジェリアを中心に過激な反政府運動を続けるイスラーム集団ボコ・ハラムが、国際的テロ組織と連携したテロ集団であるというよりも北部ナイジェリアの非主流イスラーム集団として政治的経済的に疎外されてきた若者達が中心となった組織である可能性を指摘したものである。また、後者の報告では、2009年にヤラドゥア前大統領のもとで開始された武装解除を条件にした特赦政策が、具体的な実施過程で必ずしも紛争解決へのステップとなっていない実態が指摘された。いずれの研究も、紛争が生起するローカルな現場の実態を探る必要性を指摘したものであった。

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