わたしたちのプロジェクトでは、アフリカ各地でおきている紛争や、地域コミュニティ内において人びとが争いの発生を抑制しつつ共生している事例を収集して、「紛争・共生をめぐるアフリカの潜在力データ・アーカイブ（略して、紛争・共生データ・アーカイブ）)」を構築しています。このアーカイブに収録されている事例には、本プロジェクトに関係する多くの研究者が直接観察やインタビューにもとづいて収集した事例と、国内外の研究者の著作に記述された事例をまとめたものの両方があります。

このアーカイブには、一国の範囲をこえた大規模な武力紛争から、村落における個人間の争議や口論、夫婦げんかにいたるまで、さまざまな事例がふくまれています。また紛争を解決して共生を実現した事例についても、ひとつの民族をこえた広範囲な人びとのあいだの関係から、ひとつの村における小さな事例まで、多様なデータがおさめられています。これらのデータの蓄積からわたしたちは「アフリカの潜在力」に関する分析をすすめます。具体的には、紛争がひきおこされる原因やメカニズムを解明するとともに、紛争を解決するために人びとがおこなう仲裁・調整の方法や平和構築の努力、紛争を未然に回避するしくみ、他者を許容する態度などを、地域間の比較をとおして明らかにし、将来のアフリカにおける紛争の予防や解決に寄与することをめざしています。

１）検索ワードの入力画面

検索ウィンドウでは、フリーワード（ORとAND）を入力して検索ができるほか、国名、民族名、執筆者名、事例の発生年を選択して検索ができます。アフリカ大陸の地図上から場所を指定して、検索することも可能です。

２）検索と検索結果の表示例

たとえば、国名検索で、「ニジェール共和国」を選択して検索すると、ヒットした事例の場所が地図上で以下のように表示されるほか、事例のタイトルと記事のトップが表示されます。

３）事例の詳細データの表示

検索結果の事例のタイトルをクリックすると、その事例の詳細データが表示されます。このデータには、記事のタイトル、キーワード、地図上で表示される事例の場所、事例が発生した時期、関与した民族、解説、事例の詳細、執筆者、出典が示されます。事例によっては、さらに詳しい詳細データと写真が掲載されているものもあります。

『アフリカの紛争・共生データ・アーカイブ』のシステムは、京都大学アフリカ地域研究資料センターのパソコン端末において運用されています。2013年度以降には、このアーカイブに収録した事例を『アフリカにおける紛争・共生データ集』（仮称）として刊行していく予定です。

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