日時:2017年3月4日(土)13:30~16:20
場所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室
(以下敬称略)
今回の全体会議については、7斑の班長と総括分担者、事務局メンバーが参加し、班長会議という形式で開催した。2016年度における全体会議と各班の班会議、アフリカ・フォーラム(ウガンダ・カンパラ)、モヨ・コロキウム(南アフリカ・ケープタウン)の開催、成果出版(LANGAA)、ホームページの更新、各斑の海外調査支援などプロジェクトの進捗状況を確認したうえで、研究代表者の松田素二が第3回全体会議(1月28日開催)における各班長の発表に対してコメントした。
主なコメントは以下の通りであり、各班が焦点をあてるアフリカ潜在力の現場と可能性に関して討議した。環境・生態班については「住民参加型」モデルを超越する試みをメンバー共通の問題意識とすること、国家・市民班については影響力のある人物の発言に着目したり、外的環境を政治経済的資源に転換する「外翻」に着目すること、ジェンダー・セクシュアリティ斑に対してはグローバルな言説とローカルな特異性のずれに着目すること、教育斑については近代市民社会あるいはグローバルな公共性と土着性の乖離に着目すること、言語・文学斑については文学的な営為と思想からアフリカ文学の想像力と実践力を学ぶこと、開発・生業斑については格差が拡大しつづける社会におけるインフォーマルな再配分と外部援助の自己資源化に注目すること、対立・共生班については個の生あるいは思考・実践への着目を通してアフリカ社会の変容・実態を明らかにすることの重要性と必要性が指摘された。また、今年度の研究会運営をふりかえったうえで、来年度の予算の使途と研究会の開催計画を話し合い、南アフリカ・ローズ大学におけるアフリカ・フォーラムの企画、国内地域研究学会との連携、国際学会への参加について計画を話し合った。
(大山修一)